認知症の親の施設選びで最初に確認すべきは「認知症の進行度」と「要介護度」です。軽度(要介護1〜2)にはグループホーム、中〜重度(要介護3以上)には特別養護老人ホームや認知症対応型有料老人ホームが適しています。見学時は認知症ケアの専門スタッフの配置と夜間対応を必ず確認しましょう。
認知症の進行度別に最適な施設タイプを確認する
認知症は進行度によって必要なケアが大きく変わります。まず現在の状態を整理しましょう。
| 認知症の進行度 | 要介護度の目安 | 適した施設 |
|---|---|---|
| 軽度(物忘れ・迷子) | 要支援2〜要介護2 | グループホーム・サ高住(認知症対応) |
| 中度(日常生活に支援が必要) | 要介護2〜3 | グループホーム・認知症対応型有料老人ホーム |
| 重度(常時介護が必要) | 要介護4〜5 | 特別養護老人ホーム・介護医療院 |
認知症の症状には「物忘れ」だけでなく、「徘徊」「暴言・暴力」「幻覚」「昼夜逆転」など多岐にわたる周辺症状(BPSD)があります。施設を選ぶ際はこれらの症状への対応力も確認が必要です。
グループホームの特徴と入居条件
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、認知症の方が少人数(原則9名)で共同生活をする施設です。
グループホームが適している方
- 要支援2以上の認知症と診断されている方
- 他者との交流が得意、または料理・掃除など役割を持って生活したい方
- 医療依存度が低く、身体的な介護が比較的軽い方
費用の目安
グループホームの月額費用は15〜20万円が一般的です。介護保険の適用でサービス費の自己負担は1〜3割ですが、食費・居住費は全額自己負担となります。
認知症対応型有料老人ホームの特徴
民間の認知症対応型有料老人ホームは、認知症ケアを専門とするスタッフが充実した施設です。グループホームより大規模で、医療連携が充実しているところが多いです。
特徴とメリット
- 認知症ケア専門士などの資格を持つスタッフが多い
- 医療機関との連携が充実(看護師常駐の施設も多い)
- 個室対応で、プライバシーが守られる
- BPSD(周辺症状)への専門的な対応が可能
費用は月20〜40万円程度と高めですが、手厚いケアが受けられます。
特別養護老人ホームでの認知症ケア
特別養護老人ホーム(特養)は要介護3以上が対象ですが、重度の認知症の方も多く入居しています。費用が安く(月6〜15万円)、長期間安定して生活できるのが最大のメリットです。
特養の認知症ケアで確認すべき点:
- ユニットケア(10名前後の小グループ)を採用しているか
- 認知症ケアの研修を受けたスタッフの割合
- 夜間の介護士の配置人数
- 行動・心理症状(BPSD)への対応実績
施設見学で必ず確認すること
認知症の方の施設を選ぶ際の見学チェックリストです。
スタッフの対応を観察する
- 入居者への声かけ・目線・表情は穏やかか
- 入居者の名前を覚えて呼んでいるか
- 認知症に関する資格保有者の数
設備・安全面を確認する
- 出入り口のセキュリティ対策(徘徊防止)
- 夜間の見守り体制・センサーの有無
- 転倒防止のための床材・手すりの設置
施設の雰囲気を感じ取る
- 入居者が落ち着いて過ごしているか
- 居室や共有スペースは清潔か
- 家族の面会・外出に関するルール
まとめ
認知症の親の施設選びは、進行度・費用・施設の雰囲気の3点を中心に比較することが重要です。まずはグループホームや特養を中心に複数の施設を見学し、スタッフの様子や雰囲気を肌で感じてみてください。一人で悩まず、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することもおすすめです。